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活動報告

2009年11月22日(日)

[ Diary ]

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11月21日。

 福井県フェンシング協会の主催で第64回国民体育大会(新潟)フェンシング競技にて成年男子フルーレで3位、エペで2位に堂々入賞を果たした坂野、見延、前川、3選手の活躍を祝うべく祝賀会が開催されました。
 当日は奈良越前市長、丹羽福井県体育協会専務理事を来賓にお迎えし、和やかな雰囲気の元、懇親会が進められました。

 フェンシングは太田選手のオリンピックでの活躍で脚光を浴びたものの、正直言ってまだまだマイナーなスポーツです。協会の会長をさせて頂いている私としては、彼らの活躍は誇らしく我が事の様に嬉しく思った次第です。

 新潟国体において福井県は、スタート当初、有望競技の取りこぼしが相次ぎ、20位台の目標に対し40位代も覚悟していたという状況だったようですが、彼らの活躍で参加点を含め49点が加算され最終的に32位まで順位を上げることができたというお話でした。

 福井県には彼らの他にも日本のトップレベルで日の丸を背負い活躍しているフェンサーがたくさんいます。彼らの活躍を彼らで終わらせることなく次世代へつないでいくことが私の役目だと考えていますので、フェンシング人口の拡大やジュニアの育成を含め微力ながらがんばっていきたいという思いを新たに致しました。

 

コメント [1]  トラックバック [0] 投稿者 : 宮本 俊
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2009年11月12日(木)

[ 活動報告 ]

11月12日。

日本経済研究センター(JCER)主催による「リーマンショック後の米国金融市場」というテーマでのセミナーを受講いたしました。講師の滝田洋一氏は日本経済新聞社論説副委員長で先ごろニューヨーク駐在から帰国されたばかりであり、リーマンショック後のホットな情報をお話されました。

 セミナーの要旨は以下の通り。

 リーマンブラザーズの破綻について、実は買い手として候補者がいた。バークレイズ銀行の子会社であるバークレイズ・キャピタル(BC)がそれである。BCは当初、ベア・スターンズ社をJPモルガンが買収したときの手法である、政府資金投入にて不良資産部分を分離、破綻していない部分だけを買い取るという手法が利用できるとの思惑であったが、他にも破綻が予想される金融機関とのバランス、優先されるGM、クライスラーなど自動車メーカーへの支援という理由により不良資産分離に掛かるコスト、約5,6兆円の支出に政府が否定的であったことにより暗礁にのりあげたことが破綻の一つの原因となっている。

 リーマンショックによる金融市場の混乱を落ち着かせるため、米国政府が行った、株の購入や社債に対する保障、コマーシャルペーパーの買取など公的支援の累計額は10.4兆ドル(約1.040兆円)と莫大なものであり、この額は実にGDP比73%にも登る。これは、英国の2.6兆ドル(260兆円)、ヨーロッパ大陸諸国合計2.3兆ドル(230兆円)と比べてもはるかに大きなものである。昨年9月以降の金融市場の混乱はひとまず収束し均衡を保っているように見えるが、その背景にはこのような巨額の公的支援によってなんとか保っているということを認識すべきである。
 このような市場に流動性を注入するという一方向の政策の実施で、リーマンショックにより大打撃を受けた金融機関はその過剰流動性による大きな収益を上げる結果となっている。Value at Market(バリュー・アット・マーケット)とよばれる金融機関がどれだけリスク資産に投資しているかを表す金額が歴史的に見て非常に高いレベルで推移している中、毎日のデータで見ても損失をこうむった日がほとんどない、言い換えれば相場を張っているのに損をしないという現状からもそれが分かる。このような環境下、巨額の公的支援の下、投資銀行などが上げた大きな収益を原資にした役員賞与などの処遇は倫理的に問題があるとの批判は再燃する可能性が高い。

 リーマンショックの影響が比較的少ないBRICS諸国(ブラジル、ロシア、インド、中国)や韓国において、傾向として堅調な経済を背景とした潤沢な資金が行き場を失っている。通常、このような資金は国債に回るわけだが、金利を上げることのできない(財政収支の問題や現行の金利引き上げは堅調な経済に水を差しかねない。)状況下、国債は投資妙味にないものとなっている。従って、これら資金は不動産や金に回っており、金価格は歴史上の高値を更新している状況である。

というのが概要ですが、リーマンショックにおける敗戦処理は日米において大きな傷跡を残したようで金融市場という意味でも新興国に遅れを取ってしまっているのは否めないようです。私事ですが、元国際金融マンとしてもう少し簡単に理解できる内容だろうと思っていたのですが、必死になって聞いてなんとか理解できたかなというレベルでした。金融を離れて十数年。。。国際経済に対する感覚が鈍っているなというのが正直な印象です(^^;

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2009年11月11日(水)

[ 活動報告 ]

11月11日。

 視察の二日目は山形県新庄市で福祉施設とメーカーが連携し廃トレーのリサイクルを行う山形・新庄方式リサイクルシステムの構成事業体となるNPO法人「たんぽぽ作業所」、しょうがい福祉サービス事業所「友愛園」そして「株式会社ヨコタ東北・アメニティーセンター」を訪問しました。そこで循環型社会の推進のためどのような努力が行われているかを理解し、福井県の産業政策としての環境問題解決の参考にするというのが視察の目的です。

<たんぽぽ作業所>
 指導員の星川あけみさんにお話を伺いました。同施設はこのリサイクルシステムにおいて廃トレーの回収と分別を担当しています(ヨコタ東北社の製品のみを扱っているわけではない)。集められた廃トレーは表面に貼ってあるシートがはがされ、色や形状で5種類に分別されます。
(写真左:5種類の分別 中:はがせる表面シート 右:分別作業)
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この作業を同施設にて行っていることも背景に同施設の一人当たりの工賃は2万円弱と相当高いレベルになっています。

<友愛園>
 園長の高橋聖一氏にお話を伺いました。たんぽぽ作業所で分別された廃トレーは友愛園に持ち込まれ、2台の破砕機により原料となるペレット(ビーズ)が作られます。この2台の機会はヨコタ東北より無償貸与を受けたものであり同施設のコスト構造にとって大きなメリットとなっています。同施設の定員は40名、内7名がこの作業に従事しているとのこと、この作業を受託する前は一人当たりの工賃は6、7千円だったが、この作業を始めてからは3万円弱と大幅な増加が見られた。同作業に関わる人員が施設利用者全体の一部分でしかないことを考えるとこの作業が同施設の収益源として非常に大きな部分を占めていることがわかります
(写真左:機械に投入される廃トレー 中:製品となるペレット 左:現場責任者に話を伺う私)

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<ヨコタ東北株式会社・アメニティーセンター>
 同センターの案内係、柴田いずみさんにお話を伺いながら、同社工場と併設されたアメニティセンターを案内していただきました。センターの玄関で我々を出迎えてくれたのは同センターのマスコットキャラクター「みみぃちゃん」でした。センター全体がみみぃちゃんのイラストや小物で飾られ、小さなテーマパークといった印象を受けました。お子さんにリサイクルがどのように行われているかをしっかり理解してもらうために違和感なく入れ、時間が過ごせるようこのような形態を取っているそうです。

友愛園で製造されたペレットはこの工場独自で廃トレーから生産されたペレットと共に原料となり新たにトレーが生産されます。
 同社のリサイクルトレーはリサイクル原料から生産した層をバージン原料から生産した層でサンドイッチし、その表面にはがせるシートが蒸着されているということで、全体で4層構造になっています。バージン原料による新品層がリサイクル層をサンドイッチしているのはリサイクル品が何度も何度もリサイクルされて劣化することも予想され品質保持のために表面は新品層で覆う形にしているとのことでした。製品全体の原料のうち8割がリサイクル原料から、残りがバージンの原料から生産されるとのことです。このような多重構造となることにより製品の価格は従来品より2,3割高くなるため、見込み客からいいものではあると認識はあるも導入には至らないケースが多いというのが現在の課題であるとのことでした。
 バージン原料がkg当たり約150円に対し、友愛園から買い取る原料が約半分の7、80円ほどと安いが、一般のリサイクル原料が40円ほどなので福祉施設から買い取る単価は破格の値段と言える。このことや機械の無償貸与などに同社が福祉施設を支援していこうという強い姿勢が伺えます。
(写真左:みみぃちゃん 右:廃トレーからペレットを作る工程)
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(写真左:トレーを打ち抜く工程 右:同社製品を利用した商品)
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 同社を伺って感じたことは企業とはどうあるべきかという企業倫理の強さでした。企業も利益が上げられ、福祉施設も潤い、循環型社会も推進できるというWin-Winの形を模索している同社ですが、現状は従来品の収益をこの不採算のリサイクルシステムに当てているという印象でした。連携している福祉施設に負担を掛けることなくこのシステム自体から利益を生み出すことは、特に現状のような不景気の環境下では至難の業だとも思え、この問題の解決には行政の関与しかないのではという感想を持ちました。このような環境をテーマとし、福祉施設への支援を企業への支援で間接的に行うことにより、産業、環境、福祉を総合的に支援する施策になり得るのではないでしょうか。

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