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活動報告

2010年3月 のアーカイブ

2010年3月20日(土)

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3月20日。

青森での視察を終えた一行は秋田に移動し、再開発ビルの建設とNHK秋田放送局の誘致をメインに再開発を行っているJR秋田駅前を視察いたしました。

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 再開発ビルの名称は「ALVE」(アルヴェ)と言い、天文ファンではおなじみの恒星、アルタイルとベガから取ったそうです。また、秋田弁で「何かいいことアルヴェ(あるべ!)」という意味も含んでいるそうで、青森のAuga(アウガ:会うが!)や福井のAOSSA(アオッサ:会おっさ!)とともに、方言をビル名称に当てるのはよくある話だなと苦笑してしまいました(^^;

 アルヴェの中には市民交流プラザとして子育て支援センター機能や音楽ホールなど、NPOなど市民団体と共同での市民サービス機能も複数入居しており、これだけで相当の入場者数を確保しているとのことでした。また同ビルの民間スペースにはホテルチェーンの東横インも床を取得しておりかなり高い稼働率を示しているとのことでした。
 このビルの隣には別棟で(二階通路でつながってはいる)NHK秋田放送局も自前でのビルを建設、オープンスタジオなどを保有している。

 この訪問で得た印象はNHKはもともと市民と触れ合う放送局を目指し旧放送局の老朽化もあり市街地の移転を志向していたこと、また、市サイドの開発計画上も相乗効果はそれなりに見込めるとはしながらもNHK自体に集客の核とする意図はなく、言い過ぎかもしれませんが、NHKはおまけというものでした。NHKを目玉に集客を目指すという考え方は的外れであり、NHK頼みの集客を模索しているとも取れる福井市の方向性に若干違和感を覚えながらも、本体のビル自体に魅力がないと集客は見込めないという結論に達しました。。。  
福井市の担当の方、ゴメンナサイ。。。m(_ _)m

 

コメント [0]  トラックバック [0] 投稿者 : 宮本 俊
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2010年3月19日(金)

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3月19日。

視察第2日目、最初の訪問地はむつ市にある日本原子力開発機構の「むつ科学技術館」です。 同施設の中心となる展示物は原子力船「むつ」に関するもので、私もテレビなどでニュースとして聞いたことがある程度の知識だったので、その歴史などについてしっかり理解するいい機会を得ました。

 むつとは1969年に建造計画が決まり1968年に着工、1972年に核燃料が装荷され1974年に出力上昇試験が太平洋上で開始された原子力船です。試験開始早々の低出力で放射線漏れが発生し、帰港を余儀なくされましたが地元むつ市の市民は放射線漏れを起こした本船の帰港を拒否し、長崎県佐世保市、むつ市大湊港での母港化反対運動により帰る場所を失ったまま、長い話し合いの末に新母港としてむつ市関根浜港が決まりました。
 1990年にむつ市の関根浜港岸壁で低出力運転の試験を行い、その後4度の航海中に出力上昇試験と公試を行なった結果、1991年2月に船舶と原子炉について合格証を得ました。
 その後、1992年1月にすべての航海を終了した。現在は、ディーゼル機関に積み替えられた船体が独立行政法人日本海洋研究開発機構(JAMSTEC)の「みらい」として運航されているほか、取り去られた原子炉がむつ市のむつ科学技術館で展示されている。(wikipediaより抜粋)

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(写真左:展示されているむつの原子炉  右:中央管制室)

上の写真からも分かるかもしれませんが、中央管制室のメーター類がすべてアナログ。液晶モニターなども見当たらず歴史を感じさせる管理システムでした。

 原子力船は巨大かつ長期間運航させてたくさん稼ぎ続けなければ採算が取れないという経済性の観点から日本を含む西側諸国の原子力船計画は全て中止されているということですが、原子力を発電のみならず動力として利用するという観点からは、小型化が可能になれば自動車などに利用できることになり、すごく夢のある話であり、やめてしまうのはもったいないなという素直な印象を持ちました。

 我々の次の訪問は「リサイクル燃料貯蔵株式会社」のリサイクル燃料備蓄センターです。同社は東京電力80%、日本原子力発電20%の資本割合にて平成17年11月に設立された会社で、株主となる2社から排出される使用済燃料を再処理されるまでの間、厳密な管理により貯蔵するため、設立されました。
 現在は管理棟としての建屋があるのみで、施設の中心となる貯蔵建屋については現在、造成が完了したにとどまっており、2012年7月の事業開始を目指しているそうです。

 同社では最終的な貯蔵量は5,000トン(東京電力4000トン/日本原電1,000トン)を考えており、施設の使用期間を50年としている。従って、その施設において50年を経過した時点では貯蔵施設は空となり解体に入る。また、事業開始後40年目までに、貯蔵したリサイクル燃料の搬出について、地元と協議する計画とのこと。つまり、50年の間に万が一、現在の日本原燃などにおける使用済み燃料の再処理計画が頓挫した場合においても50年を超えて貯蔵されることはなく、電力事業者2社の責任において貯蔵物は搬出される。

 一回の搬入については8体のキャスク(全長5.4m、直径2.5mの円筒形金属製の使用済燃料収納体)の搬入を計画、1体当たり約10トンの使用済燃料が収納されるので一回で約80トンの搬入となる。これを年4回実施する計画なので、年間約300トン(≒80トン×4回)の搬入となる。

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(写真 左上:ミーティング風景 右上:管理棟屋上より敷地内を展望する 左下:貯蔵センター建設予定地 画像右下:貯蔵センターイメージ図/同社ホームページより)

 同社の施設は使用済燃料の再処理までの貯蔵施設、いわいる中間貯蔵施設としては日本初の施設となります。 日本の原子力発電所、合計で54基から排出される使用済燃料合計は現在計画中の日本原燃の再処理施設が稼働してもその処理能力(800トン/年)を大きく上回るものであり、同センターのような中間貯蔵施設が今後、全国に複数必要となってくるわけです。
 その貯蔵のリスク、およびなし崩し的に当初想定した貯蔵期間が延長されることから判断して発電所そのものよりむしろ危険度は低い施設なのではという印象を持ちました。 

 さて、一行の次の訪問地は電源開発株式会社(通称:J-パワー)が大間町に建設中の大間原子力発電所建設現場です。この発電所は同社としては初となる原子力発電プラント(水力、火力については実績あり)であり、通常現在の軽水炉におけるプルサーマル発電ではMOX燃料を全体の1/4ほど使用するのに対し、すべてMOX燃料にて発電を行ういわゆるフルMOX発電所となります。

 同社の概要と視察報告についてはリポートにまとめたいと思っていますので完成次第、このホームページにアップいたします。

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コメント [0]  トラックバック [0] 投稿者 : 宮本 俊
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2010年3月18日(木)

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3月18日。

おなじみ一休会の5人で青森県における原子力関連施設を中心に訪問し視察を行いました。 期間は20日までの2泊3日の行程でかなりハードスケジュールでしたがいい勉強になりました。 しかし、青森は寒かった。。。。(^^;

第1日目、朝8時の小松発の飛行機に乗った我々は羽田経由にて11:05に到着、移動のバスの中で昼食を済ませ、最初の訪問地である六ヶ所村の日本原燃株式会社とそのPRセンターにお邪魔しました。

 一行はまず、同社桑原常務より同社の概要について説明を頂いた後、PRセンターを訪問、センターのガイドの方に、使用済燃料の再処理工程を順次説明していただきました。そしてその後、再処理工場と高レベル放射性廃棄物貯蔵センターに実際にお邪魔し、施設を見せて頂きました。

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 同社の主な機能としては以下の6つに分かれています。
 1.ウラン濃縮工場
   通常、ウラン鉱石は核分裂しやすいウラン(ウラン235)と核分裂しにくいウラン(ウラン238)
   を含んでいますが、ウラン235の割合はわずか0.7%ほどしかなく、このままでは原子力発電
   に使用することができないため、これを遠心分離にて3~5%まで濃縮する施設です。
 2.低レベル放射性廃棄物埋設センター
   運転や点検作業にて発生した放射能レベルの低い「低レベル放射能廃棄物」をドラム缶にて
   セメント系充填剤とともに固形化し埋設管理するものです。
 3.高レベル放射性廃棄物貯蔵管理センター
   現在、日本で原子力発電によって排出された使用済燃料をリサイクルしMOX燃料を作るとい
   う工程はイギリスやフランスにて行われています。その際に出るリサイクルの利かない高レベ
   ル放射性廃棄物を海外かれ受け入れ最終処分するまでの間、冷却するために管理、貯蔵す
   るための施設です。厚さ約1.5~2mの鉄筋コンクリートで囲まれ、放射線が遮蔽された形で
   外部では放射線について厳密にモニタリングされています。
 4.使用済燃料受け入れ貯蔵施設
   発電に利用された使用済燃料を再処理までの間、水の中に入れて貯蔵するための施設です。
 5.再処理工場
   使用済燃料を硝酸液につけて溶解、その溶液から高レベル放射性廃棄物を取り除き、プルト
   ニウムと燃え残ったまだ使えるウランを抽出する施設。平成22年の竣工に向けて現在最終
   的な調整(高レベル廃棄物のガラス固化の行程の不具合対応)を行っているとのことです。
 6.上記5.によって取り出されたまだ使えるウランとプルトニウムからMOX燃料を作るための施
   設です。

 同社は茨城県東海村における施設とともに日本の核燃料サイクルの確立の中枢を担う企業です。資源の少ない日本において、かつ地球温暖化対策という意味でも、核燃料のリサイクルの輪を国産技術で完結することは必須の命題であると感じました。当然ながら外交上の理由でも機密情報にあふれた施設ですので写真撮影はできませんでしたが、現代技術の粋を結集して創られた施設であることは十分理解できました。後に述べる再生エネルギー利用の最たるものである風力発電機が周りに多くみられる中、この施設とのコントラストは不思議な感じがしました。

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(写真左:使用済燃料再処理工場外観 写真右:増設中の高レベル放射性廃棄物貯蔵管理センター)

 日本原燃株式会社を後にした一行の次の訪問は風力発電を行う「エコパワー株式会社・むつ小川原ウィンドファーム」です。むつ小川原地区には他社のものも含め198基の風力発電機がありますがそのうち22基が同社のもの。平成15年1月15日より商業運転を開始している。

 これら22基の発電機は塔の高さ68m、ブレード(風車の羽)の長さが32m、従って羽が最上部に位置した時には全体で100mもの高さになる。一基当たりの出力は1500kwだが風速8m/秒以下の時には400kwと二段階で発電する仕組みとなっている。定格風力(もっとも発電に適した風力)は16m秒であり、3m/秒以下、および25m/秒以上の時には停止する。工事を含めた費用はⅠ基、約3億円とのこと。1kw当たりの発電コストは補助金を含め14,5円だが、風の状況によって大きく変わる稼働率により大きく変動するとのこと。

 同社の風力発電機は日本全国で116基運転中であり、総出力は11万6千kwにも上る。ほとんどの操作はコンピュータによる遠隔操作により行われ、トラブル対応については現地の協力業者や社員にて行うとのこと

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