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活動報告

2010年3月18日(木)

[ 活動報告 ]

3月18日。

おなじみ一休会の5人で青森県における原子力関連施設を中心に訪問し視察を行いました。 期間は20日までの2泊3日の行程でかなりハードスケジュールでしたがいい勉強になりました。 しかし、青森は寒かった。。。。(^^;

第1日目、朝8時の小松発の飛行機に乗った我々は羽田経由にて11:05に到着、移動のバスの中で昼食を済ませ、最初の訪問地である六ヶ所村の日本原燃株式会社とそのPRセンターにお邪魔しました。

 一行はまず、同社桑原常務より同社の概要について説明を頂いた後、PRセンターを訪問、センターのガイドの方に、使用済燃料の再処理工程を順次説明していただきました。そしてその後、再処理工場と高レベル放射性廃棄物貯蔵センターに実際にお邪魔し、施設を見せて頂きました。

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 同社の主な機能としては以下の6つに分かれています。
 1.ウラン濃縮工場
   通常、ウラン鉱石は核分裂しやすいウラン(ウラン235)と核分裂しにくいウラン(ウラン238)
   を含んでいますが、ウラン235の割合はわずか0.7%ほどしかなく、このままでは原子力発電
   に使用することができないため、これを遠心分離にて3~5%まで濃縮する施設です。
 2.低レベル放射性廃棄物埋設センター
   運転や点検作業にて発生した放射能レベルの低い「低レベル放射能廃棄物」をドラム缶にて
   セメント系充填剤とともに固形化し埋設管理するものです。
 3.高レベル放射性廃棄物貯蔵管理センター
   現在、日本で原子力発電によって排出された使用済燃料をリサイクルしMOX燃料を作るとい
   う工程はイギリスやフランスにて行われています。その際に出るリサイクルの利かない高レベ
   ル放射性廃棄物を海外かれ受け入れ最終処分するまでの間、冷却するために管理、貯蔵す
   るための施設です。厚さ約1.5~2mの鉄筋コンクリートで囲まれ、放射線が遮蔽された形で
   外部では放射線について厳密にモニタリングされています。
 4.使用済燃料受け入れ貯蔵施設
   発電に利用された使用済燃料を再処理までの間、水の中に入れて貯蔵するための施設です。
 5.再処理工場
   使用済燃料を硝酸液につけて溶解、その溶液から高レベル放射性廃棄物を取り除き、プルト
   ニウムと燃え残ったまだ使えるウランを抽出する施設。平成22年の竣工に向けて現在最終
   的な調整(高レベル廃棄物のガラス固化の行程の不具合対応)を行っているとのことです。
 6.上記5.によって取り出されたまだ使えるウランとプルトニウムからMOX燃料を作るための施
   設です。

 同社は茨城県東海村における施設とともに日本の核燃料サイクルの確立の中枢を担う企業です。資源の少ない日本において、かつ地球温暖化対策という意味でも、核燃料のリサイクルの輪を国産技術で完結することは必須の命題であると感じました。当然ながら外交上の理由でも機密情報にあふれた施設ですので写真撮影はできませんでしたが、現代技術の粋を結集して創られた施設であることは十分理解できました。後に述べる再生エネルギー利用の最たるものである風力発電機が周りに多くみられる中、この施設とのコントラストは不思議な感じがしました。

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(写真左:使用済燃料再処理工場外観 写真右:増設中の高レベル放射性廃棄物貯蔵管理センター)

 日本原燃株式会社を後にした一行の次の訪問は風力発電を行う「エコパワー株式会社・むつ小川原ウィンドファーム」です。むつ小川原地区には他社のものも含め198基の風力発電機がありますがそのうち22基が同社のもの。平成15年1月15日より商業運転を開始している。

 これら22基の発電機は塔の高さ68m、ブレード(風車の羽)の長さが32m、従って羽が最上部に位置した時には全体で100mもの高さになる。一基当たりの出力は1500kwだが風速8m/秒以下の時には400kwと二段階で発電する仕組みとなっている。定格風力(もっとも発電に適した風力)は16m秒であり、3m/秒以下、および25m/秒以上の時には停止する。工事を含めた費用はⅠ基、約3億円とのこと。1kw当たりの発電コストは補助金を含め14,5円だが、風の状況によって大きく変わる稼働率により大きく変動するとのこと。

 同社の風力発電機は日本全国で116基運転中であり、総出力は11万6千kwにも上る。ほとんどの操作はコンピュータによる遠隔操作により行われ、トラブル対応については現地の協力業者や社員にて行うとのこと

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コメント [0]  トラックバック [0] 投稿者 : 宮本 俊
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