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活動報告

2009年10月26日 のアーカイブ

2009年10月26日(月)

[ 活動報告 ]

10月26日。

山口県宇部市にある「宇部市地球温暖化対策ネットワーク(UNCCA)」(以下同NW)をお邪魔し、その活動内容と現状における評価について同NW事務局長仰木氏にお話を伺いました。このようなネットワークは全国各地に多数存在するのですが、そのNPO内だけの活動であったり、組織的に不安定であったり、産官学がうまく連携しているかという点ではなかなか同NWのような活動が見られないのが現状だと考えています。その意味で興味深くお話を伺いしまた。

 同ネットワークは宇部という土地柄上、もともと公害等、環境問題には神経質な土壌から、2002年10月それまでの活動を統括する形で産・官・学・民のパートナーシップのもと、設立されました。その後12月には環境省の進める「地球温暖化地域対策協議会」としての認定も受け、2007年より宇部市役所内から現在の場所に事務局を移し、独立的な活動を行っているということです。
 現在の会員数は170(内団体会員は126)、構成員数(同ネットワークから発信の情報の受取り手)は17,500人と非常に大きなものとなっています。

 ヒアリングの中身ですが、このような環境ネットワークではネットワークと言いつつも特に産と民のつながりが薄い、言いかえると企業はISO14001などで社員として環境活動は行うが家庭へまでは影響を及ぼさなかったり、環境技術開発などは行っているが、それが市民活動へ直接波及しないことが多く連携が密にならないという課題を感じていましたので、その点について質問すると、設立当初、宇部市長は同NWに炭酸ガスの海中固定化技術など技術開発の機能も担ってほしいとの意向だったが、実際問題としてそれは難しいとの判断から市民生活系のネットワークを同NWが、企業間連携による技術開発については「宇部コンビナート省エネ・温室効果ガス削減研究協議会」へその機能を分化したとのことでした。企業も企業市民と言う側面からは宇部市民であり、企業のCSR的な側面の推進について同NWで担当している。また、地元電気商の組合にお願いして家庭の省エネ診断などの活動に協力を頂いているとのことでした。

 活動の「見える化」、つまり同NWの活動によりどれくらいCO2の排出が削減されたかをフォローしているかの質問については、技術的、時間的に非常に難しい問題であり現在は行っていないとの回答でした。CO2の削減量的には県内での排出源のほとんどが石炭やセメント工場などの産業部門にあり、90年比でみるとそれらの企業努力は顕著であり目標達成に大きな貢献をしている印象を持つとのことででした。

 ヒアリングをしていて得た感想は、各地で市民運動的なCO2削減運動が展開される中、同じような悩みを同NWでもお持ちであることが理解できました。しかしながらできることをできる限り活動するという点で、同NWではその事業やイベントの質・量ともに特質すべき点があり参考にすべきであるという印象を持ちました。

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コメント [0]  トラックバック [0] 投稿者 : 宮本 俊
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