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活動報告

2009年10月19日 のアーカイブ

2009年10月19日(月)

[ 活動報告 ]

10月19日。

 東京にて新社会システム総合研究所主催による「意思をやる気にさせる10のポイント」と題したセミナーに参加いたしました。講師の石井友二氏は、病院の経営革新に関するコンサルティング会社を立ち上げ以来、13年に渡って病院におけるマネジメントの概念を導入指導にあたっていらっしゃる方で私立公立を問わず、現在も約60件の指導に当たっている方でした。

 県会議員の私がなぜ、病院経営に関するセミナーを受講する気になったかと言いますと、福井県には県立病院という地域医療を支える公立病院があります。民間企業出身の私からするとその収益構造は決して良好とは言えず、その指摘に対しても「公立病院はその性格上、妊婦の周産期医療センターなど不採算部門を持つことを余儀なくされ、どうしても全体として収益が上がりにくい体質である」との答弁に終始していました。
 このような状況下、公立病院でもその高利益体質にすることは無理でもその体質を少しでもよくできないか、その切り口は何かを掴みたいという意図からこのセミナー参加に至ったわけです。

 そのセミナーでまず感じたことは、一般企業では通常行われているような経営管理のしくみが病院にはほとんど存在しないこと。病院の経営方針に現状分析に基づき各部門の目標が設定されその達成状況が評価されそれが処遇につながる。また目標が達成されない場合にはその原因究明がされ是正が働き来期へつながっているというPDCAサイクルが回っていないということでした。
 また、そのツールとして部門や科、医師別に収益が追跡され、医師もその経営に参画することが必要であるということも重要であるということでした。

 病院経営において最も大切なことは医師のやる気であり、そのやる気を出させるためには以下の10のポイントがあるということも学びました。
1.訴訟がないこと:医師の責任ではないアクシデントに病院が医師を守る姿勢があるか
2.魅力あるリーダーの行動:リーダーにビジョンと情熱があり戦略を明確化している
3.嫌な上司がいない:上司が勤勉で尊敬できる
4.質の高いスタッフ:スタッフにスキル、知識があり、勉強をしている
5.クレームのない職場:いわれにないクレームを受けない環境
6.働くことで変わる報酬:固定給で成果をあげろと数字を言われたりせず、評価される仕組みがある
7.疲労がない職場:組織が盛り上がり、コミュニケーション豊かで、消耗しているという意識がない
8.有能な部下:上司を尊敬し、仕事を忌避しない
9.必要な医療機器の購入に前向き:自分がやりたい医療の議論があり購入計画が立てられている
10.高い文化度:新しいことにチャレンジし、使命感にあふれたアカデミックな雰囲気

これらは、県立病院においても課題となっていることが多いと思われます。今後の議会活動においてこれらが少しでも改善されるよう、医師の方々との対話も含め、考えていかなければならないという思いを持ちました。

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コメント [0]  トラックバック [0] 投稿者 : 宮本 俊
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