6月28日。
注目の東京電力株主総会が行われました。
最も注目されたのは一般個人など402名による原発事業撤退の議案に対する採決でした。結果は賛成8%、反対89%、棄権・無効3%で否決されました。この議論(採決)は過去毎回行われているもので前回の賛成票は5%でした。
この報道をご覧になった方は5%から8%へたった3%しか上昇していないとお思いだと思いますが、東電のような時価総額(発行済株式数×株価)がとてつもなく大きい企業の株式総会の採決で3%動くというのはとても大きなことだと考えています。
下に東電の主な株式構成を記載しましたがトップの信託銀行で4%強保有されています。多分(想像で申し訳ないのですが。。。)今回の議案の提出者である402名の保有株主合計はこの4%強に満たないのではと考えています。
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株主名
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所有株式数(単位:千株)
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持ち株比率(%)
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日本トラスティ・サービス信託銀行(信託口)
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59,845
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4.42
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第一生命
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55,001
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4.07
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日本マスタートラスト信託銀行(信託口)
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54,850
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4.05
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日本生命
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52,800
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3.90
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東京都
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42,676
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3.15
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三井住友銀行
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35,927
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2.66
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みずほコーポレート銀行
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23,791
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1.76
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東京電力従業員持株会
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22,179
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1.64
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SSBT OD05 OMNIBUS ACCOUNT-TREATY CLIENTS
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17,627
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1.30
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日本トラスティ・サービス信託銀行(信託口4)
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16,405
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1.21
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計
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381,104
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28.17
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また、ここで掲げられている大株主は機関投資家と言われるもので経営方針にはよほどのことがなければ口出しをせず東電株からの配当(電力やガスなどは公益株とよばれ基本的に配当利回りが高い)や株価上昇で利益だけを追求するためにだけ株式を保有しているので今回のような案件でも東電の収益の柱であり、発電コストの安い原子力発電に対し否定的な案に賛成することはあり得ないと考えています。
特に第一生命、日本生命の生命保険会社2社は安定株主として株を保有する代わりに巨大企業東電の企業保険・年金、社員の方々の個人保険をもらってますので、サイレントパートナーとして口出しすることはまずないと思います。
確かに今回の評決に対しCSR(企業の社会的責任)の観点から「大株主は何を考えてるんだ!」的なご批判もあろうと思いますが、彼らの役割期待は利益の追求なので、やむを得ないことかなと考えています。
株主総会は資本主義市場における典型的なステージですので、原発は危ないからやめろという感情的な論理は介在しないという点が顕著に表れた事項だと思っています。
脱原発を議案として提出した株主の方もこういったことを理解し、
「今回のような事故は企業の収益性に著しい悪影響を及ぼした。そのリスクの大きさは低コストの原子力発電の収益性のプラスを大きく上回るマイナスである。だから自然エネルギーの開発と低コスト化を進めるべきだ」
という経済的論点で数字を用いて攻めていくべきではなかったかなぁという印象を持っています。
実際にそういう論拠が出されていなたらすみません。。。(^^;
本日午後、関西電力の株主総会が行われます。筆頭株主の大阪市は9.7%の株式を保有し脱原発を打ち出している自治体ですが、株主総会で原発撤退を議案として出す気はないとしているもののその投票は福井県にとっても注目すべき点だと考えています。他株主から脱原発の議案は出されると思いますので大阪市はどういう投票を行うんでしょうねぇ。。。 個人的には自治体というのは企業にとって理解があることが多いので反対に回るんじゃないかなぁ。。。。 楽しみです。